「第8回
第8回フォト部門
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一般の部
審査員特別賞
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林 よし子
(山口県)
本作品は撮影した方の笑顔まで想像してしまいます。腕相撲一つで盛り上がるのに重ねた年齢は関係なく、今この瞬間にある笑顔の尊さと、これから生きていく未来が楽しみになる一枚でした。(奈緒)
小中高生の部
審査員からのひとこと
熊切大輔(日本写真家協会会長)
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今回も素晴らしい作品が今まで以上に多く集まり、レベルの高い審査が行われました。応募作品はバラエティに富んだ被写体、そしてジャンルが集まり甲乙つけがたい作品に審査員一同、 大いに悩ませて頂きました。全体的に印象に残ったのは表情豊かな作品が多く集まったところです。
祭りやイベント、旅などようやく今までの生活が戻ってきた感触を皆さんもお持ちでしょう。そこで生まれるのはやはり「笑顔」なのではないでしょうか。希望や楽しさを心の底から感じた時に生まれる笑顔という被写体は、喜びに満ち
岩合光昭(動物写真家)
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© Machi Iwago
「
「生命」というテーマに対して、さまざまな考え方があることに、いつもハッとさせられます。大切な生命をどのように捉え、守り、時に厳しく、時に
今回、さまざまな立場の審査員が、同じ写真を選ぶことが多かったことも印象的でした。力のある写真が増えています。
奈緒(俳優)
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昨年に引き続き審査員を務めるのは2回目ですが、本年もユニークで力強い作品が多く、とても刺激的でした。
日本医師会賞『癒やされるとき』のように、人間の日常の中に生命の輝きがあることに気付かせてくれる作品や、文部科学大臣賞『いつもありがとう』のように、生命のありがたさを真っ直ぐに伝えてくれる作品もあり、皆さんからいただくたくさんの学びに感謝したいです。また、今回の応募作品の中で、家族や親しい人の写真に加え、地域のつながりなどが感じられる写真も印象的でした。人と人の距離がまた近づいているのだと改めて実感することができました。
第8回エッセー部門
※タイトルをクリックすると作品が表示されます。
一般の部
- 厚生労働大臣賞
- 洗髪が教えてくれた事
- 平山 直実(神奈川県)
- 日本医師会賞
- それでも愛おしい
- 丸山 百合果(神奈川県)
- 読売新聞社賞
- 妹が遺してくれたもの
- 鈴木 恵美(宮城県)
- 審査員特別賞
- 虹色の千羽鶴
- 二村 直子(三重県)
- 審査員特別賞
- いのちの伴走者
- 加藤 有里(愛知県)
- 審査員特別賞
- 掌の記憶
- 原 貴子(東京都)
- 入選
- 神様は目の前に
居 た - 大庭 三慶(長崎県)
- 入選
- 思いのリレー
- 土井 京子(愛媛県)
- 入選
- 出会い
- 阿部 夕貴(山口県)
中高生の部
小学生高学年の部(4~6年生)
- 文部科学大臣賞
- かわいくない弟
- 澤田 志歩(フランス・パリ)
- 優秀賞
- 小児がんサバイバーの弟と僕
- 廣末 眞士(ドイツ・フランクフルト)
- 優秀賞
- お兄ちゃんはずっと私のお兄ちゃん
- 河内 穂花(群馬県)
- 優秀賞
- かけがえのない命を実感した日
- 小林 紬(埼玉県)
小学生低学年の部(1~3年生)
- 文部科学大臣賞
- お母さんの病気とぼくの髪の毛
- 川原 迪(東京都)
- 優秀賞
- がんばれせいよう兄ちゃん
- 塩浦 暖(鹿児島県)
- 優秀賞
- ようこそ、この世界へ
- 青山 栞奈(京都府)
- 優秀賞
- だいすきおおばあちゃん
- 今泉 智彩香(愛知県)
審査員からのひとこと
養老孟司(東京大学名誉教授/解剖学者)
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このところ数年、エッセーの審査に当たっているが、ともかく感動的な話が多い。これは審査には大敵で、感情が動いてしまうと、採点が不可能になる。そこを無理して、なんとか冷静に判断しようとするので、なかなかつらい仕事になる。米寿になってこんなきつい作業を続けることになるとは思っていなかった。
玄侑宗久(作家/福聚寺住職)
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今回も、じつにさまざまな病気や出来事、そして人間のもつ力に触れさせていただいた。医療や看護に当たる人々の言葉や振る舞いが、どれほど大きな影響をもつか、深く思い直す機会になった。
同時にまた、人間の無力さを痛感する原稿もあった。塩浦くんの『がんばれせいよう兄ちゃん』など、読んでいるだけで泣けてくる。無力ゆえの叫びが直に伝わってくる。そしてこの無力感を克服するために、人類は文明を持ったのだと、素直に信じたくなる。
しかし世相はいかにも物騒で、文明が生みだした鬼も世間には横行している。生命を見つめるのは人間の本能のはずだが、応募作品と日々のニュースのあまりの落差が悲しい。
水野真紀(俳優)
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健康のありがたさや、病気と向き合う際の葛藤や希望、支えてくれる人々への感謝など、胸に迫る描写も多く、今回も作品選びに苦慮いたしました。
受賞エッセーが、読む人の日々の健康への意識、また、病気と向き合う患者さん・ご家族、医療に関わる方々への理解を深めるきっかけとなることを期待しています。また、こうしたエッセーが広がることで、同じ状況にいる方々が「自分は一人ではない」と感じられるような、心の
病気や健康は誰にとっても身近でありながら、ときに語りづらい側面を持つテーマです。勇気をもって応募してくださったすべての作者さんに心からお礼申し上げます。
おじいちゃんが「どうだ!」と言わんばかりの表情で吹くトランペット、それをうるさがっている子どもたちの表情がなんともコントラストがあって、楽しい一瞬の表情を活き活きと切り撮ることができました。(熊切 大輔)